転職インタビュー

okasanの【転職活動日記②】転職先が決まりました。

転職インタビュー

こんにちは。@okasan です。

Twitterでも報告させて頂きましたが、転職活動を本格的に開始してから約2ヶ月、ついに次の就職先を決めました。

具体的な会社名は差し控えますが、BtoB向けに業務効率系のソフトウェアを提供している都内のITベンチャーとなります。

ベンチャーと言っても、創業から10年以上経っているため、古株の部類に入るかもしれません。

今回この記事ではなぜこの会社に決めたのか転職の軸転職活動中に考えていたことなどを共有できたらと思っています。

ちなみに、上記投稿の直後に続けて投稿しましたが、転職活動をした当初から転職の軸自身の価値観方向性が見えていたわけではありません。

ただ今回のような選択は、年収だけに拘らない「バランス感のある転職」だと考えています。もし共感いただけたらTwitterにでもコメント頂けたら幸いです。

okasanのこれまでの経歴

改めて、私(@okasan)のこれまでの経歴・プロフィールを簡単にご紹介します。

◇経歴
・2010年4月~/Webデザイナー
・2013年9月~/Webディレクター
・2016年9月~/某IT上場企業Webマーケター
・2019年6月~/都内ITベンチャーメディア責任者
・2020年3月~/フリーランス
・2020年7月~/起業・会社経営
※約1年間、無借金経営するものの仕事への退屈さを感じる
・2021年4月~/本格的に再就職活動開始
・2021年6月 /9社へ応募し、内3社から内定

◇プロフィール
・都内在住(出身は名古屋)
・30代前半/男性
・妻・息子(1人)の家族持ち

といった流れで、上場企業のWebマーケターから直近は起業まで、ITという軸で様々なチャレンジをしてきました。

上場企業時代の写真
上場企業時代の写真

新卒から約3年半ほどはWebデザイナーとしてのキャリアもあるものの、直近で言うとSEO対策コンテンツマーケティングという色が濃く出ているキャリアとなります。

今回の転職活動でも、直近の経験やスキルを活かせるキャリアを選ぶことで、年収面は600万ちょいという「都内・30代男性・IT企業・役職なし」での、恐らく平均的な水準で就職することができたと思います。

年収600万が安いか高いかはそれぞれの価値観だと思いますが、このあたりの考え方についても後ほど触れたいと思います。(もちろん都内・家庭ありで楽な暮らしができるほどの額面ではないが、自分ではバランスが良いと思っている。)

起業、そして再就職しようと思った理由

そもそもなぜ会社員を辞めて起業しようと思ったのか。そしてたった1年ちょっとでまた再就職しようと思ったのか、その理由をお話します。

起業した理由

社会人2年目くらいでしょうか。将来起業してみたいと漠然と思っていた記憶があります。

というのも新卒で入社した社員たった5人の超零細企業では、Webデザイナーとして様々なジャンル・業種のWebサイト制作に携わり、その分多くのビジネスモデルに触れる機会がありました。(Webデザイナー時代の話はこちら

ビジネスの根幹となるアイデア(ビジネスモデル)を、Web制作技術を使って具現化していくことに常にワクワクしたのを覚えています。

また本業とは別に、興味本位で作った個人メディアで月100万円以上の収益を上げることに成功したり、衣料品の通販サイトを立ち上げて数百万円で売却してみたりと、副業でも小さな成功体験を得ていました。

そして自身のキャリアのハイライトとなる3社目では、コンテンツマーケティングを中心としたSEO対策の責任者を務め、オウンドメディアの立ち上げから行い一定以上の成果を収めていたこともあり、起業してもそれなりに成功できると、かなり自信を持っていたように思います。

再就職の理由

2020年春に起業して約1年半、コロナ禍でも何とか無借金で経営(給付金の申請もなし)でき、いつの間にか息子も1歳半にまで成長しています。

収益は主にメディア運営による広告収入と一部主要メディアの売却、またSEO対策の知識を活かしたコンサルティングなどで生計を立ててきました。

昨年12月からはこの転職メディアを立ち上げ、就職やキャリアにまつわる自身の体験談やインタビューを中心に発信していこうと決めて、少しずつ更新しています。

 

一見順調そうに見えますが、正直この1年間、精神的にはだいぶ擦り減っていたというのが本音です。

特にコロナ禍での仕事と子育ての両立が難しく、会社経営・メディア運営に向き合いながら、時に息子との時間や家事など。

これを常時自宅に居ながら、上手く時間配分するのが、僕にとっては正直ハードモードでした。

自分にとってはせっかく叶えた夢でもあるのに、途中からこの状況を苦痛に感じてしまい、一時はパソコンを開くことさえできない状況になったほどです(笑)。

 

また起業といっても、会社の規模を大きくしたいなどの野望や計画があったわけではありません。これまでやってきたメディア運営を続けていくことだけしか考えていませんでした。

いざ一人で始めてみると、最初は自分の時間を目一杯使えることに嬉しさを感じていましたが、徐々に新しいインプットや刺激が無くなってしまう危機感みたいなものを感じるようになりました。

 

そして何より再就職しようと思った理由の一番は、やはり人とのコミュニケーションかもしれません。

一人でのメディア運営&コロナ禍での常時在宅で人との交流がほとんど無いことから、誰にも頼られないことによる虚無感を感じたことです。

途中アルバイトを数名雇ってみたりしましたが、自身のスキルのアウトプットにお金を支払う状態になってしまったので、短期的には損失でした。(自分の虚無感のために雇うほどの余裕は無いw)

 

詰まるところ、自分自身のスキルというより、強い意志が無かったんだと思います。

稼ぎたいという月並みな理由だけで起業したものの、コロナ禍や育児も相まって(自分にお金を使うこと減った)「どうしてそんなにお金を稼ぎたかったのだろうか?」という風にさえ思えるように変わった気がします。

 

幸いにも冒頭でお話した通り、無借金経営ではあるので、はたから見ると変なキャリアになった程度でそれ以外の痛みはありません。

ある意味この経験で「俺、経営者には向いてないわ」と身をもって理解できたので、良い勉強になりました(笑)

転職の軸

先ほども言ったように、再就職活動の当初から転職の軸があったわけではありません。

それまでの転職は本当に自分本位で、シンプルに起業のためのプラスになるか?というものでした。

1社目でデザインなどの技術を身に付け、2社目でクライアントワークでの実績を付け、3社目・4社目で実際に事業に携わってみる。そんな感じ。

ただ今回の転職は、すでに起業という夢を叶えた後なので、今までの軸とは大きくかけ離れました。

 

今回、具体的には下記のような、会社軸・環境軸・自分軸で最終的に決定しました。

ただし最初から軸があったわけではなく、転職活動を行う過程で徐々に明確になっていったように思います。

最終的には、自分でも上手く軸をまとめられたのではないか?と感じるようにはなっています(就職前のバイアスかもしれないけど)。

という訳で、今後転職を検討する方にとって、参考になる部分があれば幸いです。

会社軸

  1. 業績は安定しているか
  2. 成長業界・成長分野かどうか
  3. 自社製品を開発しているか
  4. それはストック型ビジネスか

環境軸

  1. 入社後早い段階で活躍できそうか
  2. 自分の成果によって会社をさらに成長されられるか
  3. 従業員の人生ステージが自分と近しいか
  4. 社長・上司・同僚の価値観に違和感はないか
  5. 柔軟な働き方を推奨しているか

自分軸

  1. 長期で見て仕事内容に飽きることはなさそうか
  2. 裁量の大きい仕事にも携われそうか
  3. プライベートも充実させられるか
  4. 過度な期待が発生しない年収か

では一つずつ、なぜその軸を持ったのかご紹介します。

会社軸

まず自分がどんな業界・企業に入社すれば、転職の目的に叶うのかを考えました。

自分の場合は、30代・家族持ちで、これまでに起業を目的に転職を4回ほど繰り返してしまったので、次の会社ではなるべく長く働きたいという目的を持っています。

なので今回は仕事のやりがいだけでなく、転職先の業界や会社の安定性も考慮して選択したつもりです。(もちろん会社の安定に絶対はありませんが、少しでもそのリスクを避けられるに越したことはありません。)

1. 業績は安定しているか

これは当たり前ですが、よほどの大企業でない限り、わざわざ業績が悪化している会社をあえて選ぶ理由は無いと思います。

自分の場合は、企業規模は今回あまり重要ではありませんでしたし、(その理由は、活躍の幅や裁量がある程度大きい方がやりがいがあるから)そもそも転職回数が多くなっており、大企業だと書類選考が通過しない可能性も高かったので必然的に中小企業となりました。

ただ大企業でないとなると、当然会社の体力もそこまでないため、将来的にどこまで腰を据えて働けるか未知な部分もあります。

そういった観点で、今回は直近の会社の業績が伸びていることを重視しました。

会社の業績は上場企業であればインターネット等で分かりますし、そうでなくてもカジュアル面談や選考を通じて必ず確認するようにしました。(むしろ普通は企業側から安心材料のために説明がある)

2. 成長業界・成長分野かどうか

直近の業績が良くても、その業界自体の未来の雲行きが怪しいと長期でキャリアを積むことが難しくなります。

もちろん確実な未来予想は誰にもできませんが、今後起こるであろう技術革新や逆に衰退していく分野について、おおよそ掴むことはできると思っています。

 

最終的に今回の転職先を選んだ理由は、AIなどの最新技術を使った業務効率化サービスを、BtoBという開拓余地の大きそうな市場に対して提供を行う会社であり、なおかつその市場においてすでにある程度のシェアも確立してきている状況だったため、その安定性と将来性に惹かれました。

そしてもう一つは単に「AI」という流行りの分野ということではなく、技術力の高いエンジニアが従業員の大半を占める会社であり、今後もその技術力を武器に戦っていく未来が見えたからです。(AIであろうとなかろうと戦っていける)

3. 自社製品を開発しているか

再就職するにあたって、とにかく自分は人とのコミュニケーションに飢えていた(笑)ため、とにかく仕事を通じて「人から感謝されたい」という超ありきたりな欲望にかられていました。

なので途中までは、これまでのWeb業界での知見を活かした「コンサルタント」という職種も選択肢の中にありました。

 

しかし最終的に自分は、自社で製品開発を行う会社に決めました。

これまでのキャリアでは、Web制作(受託開発)やメディア運営(紹介事業)がメインだったため、自社で製品を開発・提供している業種ではありませんでした。

もちろん上記はビジネス上リスクの少ない戦い方であるため、会社の戦略としては一つの手法です。

しかし、これまで携わった仕事では少なくとも「自信を持って世の中に必要なサービスを届けている」そう思えたシーンは少なかったように感じます。(あくまでも自分の場合は)

なので今回は、できるだけ「これは世の中にとって本当におすすめできる」そう思える製品を提供している企業を最終的に選びました。(どんな製品・サービスでも全く世の中のためにならないものは存在しないはずなので、何と言うかつまり”程度の問題”だと捉えている。)

 

ちなみに途中から、どんな仕事だろうと人とのコミュニケーションは生じるし、良い製品・サービスが提供できれば周囲から喜んでもらえるはずだと思うようになりました。

今思うと、最初の欲望はものすごく初歩的なものだったことが分かります(笑)。就職活動の最初はとても浅い考え=あるある話ですね。

4. それはストック型ビジネスか

やはりITの得意技として、必要以上の営業活動をしなくても、顧客を安定的に増加させられる可能性が挙げられます。(もちろん製品が魅力的であれば)

いわゆるフロー型ビジネスではなく、ストック型ビジネスと呼ばれるものですが、せっかく良い商品・サービスを提供していても仕組みとしてストック型ビジネスの形式を取っているか否か(取れるか否か)では、会社や事業の成長に影響が出てくると思います。

・フロー型ビジネス:都度での営業活動が必要となる
・ストック型ビジネス:安定的な収益が見込める

今回の就職先は、基本的にストック型を取っていますが、BtoBの性質上高単価であり、完全なストック型とはなっていません。

自分のミッションとして、ここをできるだけストック型に持っていけるよう、チャレンジしていきたいと思います。(集客や顧客醸成をWebコンテンツとして落とし込むことで、リアルな営業コストをかけずに済む。)

会社軸まとめ

当たり前ですが、就職・転職活動において、直近の業績や会社の展開している製品・サービスの将来性をしっかりと確認しておくことが重要です。

これ意外にも過去の自分は全くこうした企業分析はやってきませんでした。そして恐らく転職を考える人の多くも、実はそこまで意識していないケースも少なくないと思います。

しかし実際は、就職・転職活動のベースと言えるくらい大切でしょう。

だって、これから乗る船の大きさや向かっていく方向を知らないまま乗り込むのって、ものすごくギャンブル性が高いと思いませんか?

もちろんどんなに有名な大手企業でも、将来的に倒産したり、リストラされる可能性はゼロではないため、そもそも「キャリア=ギャンブル」なものではありますが、それでも可能な範囲で予測することで少しでもリスクを排除できるなら、そっちの方が良いですからね。

 

改めてですが、就職先を選ぶ上で会社や事業の将来性を予測することは非常に重要だと感じます。

というのも、大した学歴もスキルもない自分にもちゃんと仕事があって、今でも自分の市場価値がそれなりで居られるのは、たまたま将来性のあったWebという分野に就職をしたからに他なりませんので。

環境軸

ここで言う「環境軸」は、先ほど紹介した業界や企業の将来性というマクロな視点とは違い、入社する会社内の状況や従業員の価値観などといったもう少しミクロな部分を指しています。

船で例えると、会社軸は船の大きさや性能、今後舵取りしていく方向なのに対し、環境軸は乗組員や船内の状況、ルールといったもの。

先ほどの具体的な項目をもう一度掲載しながら、一つずつ解説します。

環境軸

  1. 入社後早い段階で活躍できそうか
  2. 自分の成果によって会社をさらに成長されられるか
  3. 従業員の人生ステージが自分と近しいか
  4. 社長・上司・同僚の価値観に違和感はないか
  5. 柔軟な働き方を推奨しているか

1. 入社後早い段階で活躍できそうか

新卒や第二新卒と違って30代以上の中途採用の場合、入社後それなりに即戦力で働くことが求められます。

もちろん職種やプロジェクトによって、早期に結果を求められるものと、そうでないものとがありますが、例え後者だとしても、早い段階で何かしらの成果が上げられると、その時初めて自分の居場所を見つけた気になるものです。

今回の転職先でも当面のメインプロジェクトは、芽が出るまでにそれなりに時間を要する仕事ではあります。

しかし、自身のデザイナーやディレクター時代の経験・知見を、サブプロジェクトなどで早期に活かせる状況であることが分かっています。

大きな組織であれば、そもそもサブプロジェクトにすら全く携われないことも少なくないでしょう。

その分メインに注力できる恵まれた環境とも言えますが、入社後どんな形であれ多少なりとも会社に貢献できていないと、特に僕の場合は割と責任を強く感じてしまうタイプなので、辛い思いをすると感じました。

なので、メインプロジェクト以外にも早期で貢献できる仕事があるかを選考中に確認しました。

2. 自分の成果によって会社をさらに成長されられるか

もちろん内定先からは、メインとなるプロジェクトでの貢献が当面の間、最も期待されている役割です。

ただ今回僕が注目したのは、その役割を果たした時、どの程度会社や事業にとってインパクトが出るのかを考えました。

今回は、すでに良い製品を作り出せている(と僕は信じている)状況でありながら、それを上手く市場に周知できていないという課題を持つ企業からのオファーでした。

しかも先述したように、ストック型・未開拓領域が広そうなBtoBという領域であるため、大きな可能性を感じたのです。

もしかしたら、自分が今までやってきたメディア運営やマーケティング、デザインといった経験・知見がハマった時、会社や事業にとって大きな影響を与えられるのではないかと。

もちろん最終的にそれが給与や賞与として反映されたら、さらにやる気アップなのですが(笑)、会社選びの際にそもそも事業フェーズがそうではない(拡大期ではない)ケースも珍しくありません。(すでにある程度の成功を収めている会社はその可能性が高い)

そういう意味では、リスクを取りながらも多少のアップサイド(リターン)を取りに行く、バランスの取れた選択だと思います。(結果出してから言えw)

反対に創業間もない超が付くほどのベンチャーだと、製品やサービス自体もまだ確立されていないため、仮にマーケティングが上手くいっても、それだけでは成功が継続しないリスクもあるので、会社や事業が自分にとってちょうど良いフェーズかどうかという観点も重要だと思っています。

3. 従業員の人生ステージが自分と近しいか

これも今回の転職活動では、ある程度重要視しました。

というのも、仕事ももちろん大事ですが、自分には家庭があるため四六時中仕事ばかりするわけにはいきません。

特に子どもはまだ1歳半と手がかかるので、家庭内で育児や家事のサポートも必要だからです。

ここ数年で一気にこのあたりの価値観は変わってきた印象がありますが、それでもまだこの辺りの価値観を理解してくれない上司や会社のトップも少なくありません。

入社してからその価値観が合う合わないを判断してからでは遅いので、少なくとも同じチームや部署で働くスタッフの方や会社の代表が、自分がこれから歩む人生ステージに近いか、または過去に同じように経験しているかどうかは、それとなく聞くようにしました。

(自分と同じように家庭のある方も多く働いているか?といった聞き方です。)

もちろん結婚や育児を経験していない人の中でも、十分理解のある方も多くいらっしゃいますし、反対に結婚・育児を経験していても理解の薄い人もいるので、あくまで参考情報として聞くイメージですね。

4. 社長・上司・同僚の価値観に違和感はないか

先ほどの仕事と家庭の両立に対する価値観以外にも、選考中に感じ取ったり、質問して分かることがあります。

特に今であれば、コロナやリモートワークに対する考え方などもあるでしょう。(小さい子どもがいる自分にとって、出社が多く求められる仕事は今はできない。など)

コロナ前であれば、飲み会の頻度なども該当しますね。(僕はどちらか言うと好きな方なので、わりと多くても苦になりませんが笑)

他にも、同じチームで働く同僚や上司の性格や、笑う・反応するポイントなども大切ですね。

もし何度も違和感を感じるようであれば、入社してもその違和感にさいなまれる可能性もあるので注意が必要だと思っています。

いくら内定が欲しいからといっても、こうした自分の直感には嘘をつかないようにしていました。

5. 柔軟な働き方を推奨しているか

3.4.ともやや主張が重なりますが、最終的に僕の場合はITという特性を活かして、フルリモートないしは週1出社程度の会社に絞りました。

理由はコロナだけでなく、リモートが中心であれば、家事・育児に多少なりとも時間が取れると思ったからです。

妻の出産、起業など、人生のステージが一気に重なった約1年半ですが、育児の大変さは本当に身に染みて感じました。(もちろん子どもは可愛いですが。)

また今後も、家族揃っての夕食やたまに子どもと一緒にお風呂に入ったりが少しでもできるよう、フレックスタイムを導入している会社であることも、安心材料となりました。

実際に男性社員の方が、夕方一時的に業務を離れ、子どもを保育園まで迎えに行っているというエピソードも選考中に聞くことができました。(会社としていくらフレックスを導入していても、実際に活用されているかが大事。

環境軸まとめ

一緒に働くメンバーの性格や価値観が自分に合っているかというのは、働く上でとても大切ですし、逆に選考で見られる部分でもあるでしょう。

一方で早期から活躍できそうか?自分の活躍で将来的にどの程度インパクトを会社に与えられそうか?というのも、会社への定着や将来的なキャリアを考える上では重要となってくると思います。

特にここでお伝えした環境軸の項目は、定性的(数字で測れない)な側面が大きいので、選考を受ける前にフラットな状態でカジュアル面談を行ったり、内定が出た後でもオファー面談などを通じて再確認すると良いと思います。

もし知り合いとかにOB・OGが居れば、真っ先にその人に直接聞くというのもアリですね。

自分軸

最後三つ目の軸は「自分軸」です。

これは自分の性格に基づいて判断するもので、恐らくこの軸で就職先を決める人も多い気がします。

転職活動のきっかけや、過去の自分の立ち振る舞い・エピソードなどから、自分の性格を振り返りつつ客観的に判断できるようにしたいものです。

自分軸

  1. 長期で見て仕事内容に飽きることはなさそうか
  2. 裁量の大きい仕事にも携われそうか
  3. プライベートも充実させられるか
  4. 過度な期待が発生しない年収か

1. 長期で見て仕事内容に飽きることはなさそうか

これは特に僕の場合はという感じですが(笑)、3年とか5年とかのスパンではなく、10年以上といった視点で仕事に飽きることはないだろうか?という観点で考えるようにしました。

10年先やそれ以上となると、正直解像度も低く、その通りになっていることの方が少ないですが、その会社が10年後にはどのくらいの規模になっていて、どういう方向を目指しているかは、選考の際に確認してみても良いでしょう。

そのタイミングで自分が活躍できているイメージを持てたり、他の職種に変わっていたり、部下を持つようになった時も、多少なりともワクワクしていられるかを想像しました。

少なくとも変化の激しいIT業界なので、それを追っていくことに抵抗感のない自分(むしろ最新技術はSFっぽくてワクワクする)にとっては、この業界に居続ける限り問題無いかと。(というか本質的なことは何も変わっていないとも感じる)

2. 裁量の大きい仕事にも携われそうか

裁量が大きすぎて「丸投げ」もわりと辛いですが、自分の場合は裁量が小さすぎるとワクワクしないタイプの性格です。(てか、そんなやつ起業してない)

ベンチャーである以上、どんな仕事であろうと裁量は大きいので自分はその点、性に合っていると思います。

人によっては自分の裁量による責任を感じたくないという人もいるでしょう。

もしかしたら人生のタイミング次第で、元々は裁量大きい方が好みだったけど、今はそうではない、というケースもあると思います。(良い悪いではなく、得意・不得意のイメージ)

自分もそういうタイミングが今後あるかもしれませんが、少なくとも今はそうではないので、ここはITベンチャーである以上、そこまで意識はしなかった項目でもあります。

3. プライベートも充実させられるか

ここも価値観になりますが、自分はやはり子どもが小さいうちはある程度、色々なところに連れて行ったり、たくさんの経験をさせてあげたいと思っています。

そのためには、仕事とプライベートはきっちり分けて、遊ぶときは思いっきり遊びたいなと。

 

と言いつつ、自分はかなり”ワーカーホリック”傾向で、仕事とプライベートの切り替えが上手くできないのが弱点です。

そういった意味でも、オンとオフがハッキリできるような仕事の進め方を、今後身に付けて行きたいと思います。

なので判断軸としては、自分の裁量でその「オン・オフ」が切り替えられる仕事内容であること、というのを重視しました。

4. 過度な期待が発生しない年収か

当初自分の場合は、毎月の家計の支出から最低これくらいは稼がないと苦しいなという数字を基に、希望年収を算出していました。

その考え方は間違っていないのですが、実は数字だけを見てしまうと悲劇となってしまうリスクをはらんでいるなと感じます。

というのも、その年収が採用する側の企業にとって、どういったポジションや今後の期待値によって出るものなのかは、意外にも差があるということが分かりました。

 

最終的に僕は3社から内定を頂き、その全てが希望年収以上だったのですが、内1社は責任者ポジションでのオファーでした。

しかも今後の業績拡大を目指すための、オンライン販売を強化したいというもので、ある意味その企業の今後を占うような重要なポジションだったのです。

オファーを頂いたこと自体は嬉しかったのですが、冷静になって考えると、仕事へのやりがいを求めつつも一方で”プライベート”との両立も重視したいワガママな自分にとって、今そのオファーを受けることは困難であったため、お断りをさせて頂きました。

 

実績やポテンシャルを感じて頂いたことは非常に嬉しかったのですが、いざ入社して自分がその期待値を超えられるだけの結果を出せるか(しかもプライベートも充実したい気持ちで)と問われると、恐らく難しかったのではないかと思います。

一番最初に内定を頂いた企業でもあったため、単純に評価してもらえたことが嬉しく、冷静に考えられなかった瞬間もありましたが、今となっては良い判断だったと思っています。

 

年収については、たまに「転職で年収をアップさせる方法」という趣旨で書かれているメディアやSNSでの情報発信も多いですが、自分は賛成する部分もありながら、高ければ良いというものでもないと思っています。

自分の置かれた状況や新しい会社で発揮できそうなパフォーマンスを客観的に自分自身を評価して、妥当な金額をもらうべきだと感じます。(妥当な金額かどうかを判断するための方法として転職エージェントと活用するのはアリだと思います。)

 

もちろん評価の上がりにくい仕事や会社、そして業界にいつまでもしがみつく必要はないと思います。

ですが、自分の能力や実績をはるかに超えた年収を仮にGETできたとしても、それは思いのほか自分を苦しめることもあるとも伝えておきたいです。

 

ちなみに僕の地元は名古屋なのですが、ことIT・Web系企業に限って言えば、年収は150万円くらい首都圏の方が高水準であることが転職活動をする中で分かりました。

家賃こそ都内だと1.5~2倍近くしますが、名古屋では必須だった「車」を手放したことで、家計の支出は当時とほぼ変わりません。(当時は副業がなかったら赤字だったのはここだけの話w)

地方と首都圏の年収格差は、今後もう少しなんとかならないのか?とは今回強く感じました。

自分軸まとめ

自分の性格や得手不得手を客観的に棚卸しするのは、意外に難しいことですよね。

ですが、キャリアや転職先を考える上では仕事内容でのミスマッチがなるべく起きないようにするための重要な作業だと思います。

客観的になれない、なかなか思いつかない、といったことがあれば、周囲の人に聞いてみるのも一つの方法だと思います。

反対に「自分はきっとこうだろう」という決めつけで、可能性を閉ざしてしまったり、自分を知らず知らずのうちに苦しめてしまうケースもあるでしょう。

あくまで一つの判断材料であり、”絶対”というものではなく、今後も変化するものだと考えるくらいが、ちょうど良いバランスだと思います。

今回の転職活動を通して(まとめ)

という訳で長々と(約11,000文字)今回の転職活動を改めて自分なりに振り返ってみました。

まだ新しい会社には勤めていないので、もしかしたら全然ダメだった(笑)という結果になるかもしれませんが(なりたくないマジでw)、ここまで理由を付けながら就職活動をしたのは実は初めてです。

色んな人の就職活動の振り返りを見ると、参考になる部分もあれば、自分はこんなにうまくいかないだろうな。と悲観的に感じる側面もあると思います。(自分もそうでした)

今回の振り返りで一番言いたいのは、これだけ書いておきながら、実は転職活動の初期段階ではほぼすべて考えていなかったということです。

 

最初から完璧な状態で転職活動ができる人なんて、まずいないのではないでしょうか?

企業とのカジュアル面談や選考を通じて、自分がその会社で働くことをイメージすることで、なんとなくそこで転職の軸が出来上がってくる、そんな気がします。(自分に貴重な時間を割いてくださった、転職エージェントの方および企業の採用担当の方、本当にありがとうございます。)

反対に良かった点としては、選考を受けながらも各企業や仕事内容を冷静に振り返られるよう、活動の期間をそれなりに取ったことだと思います。(ぼんやりと活動を始めたのは3~4ヶ月前、本格的に選考を受けたのは約2ヶ月前)

また今すぐに転職しなくても、数か月先までは食べていけるだけの貯蓄があったのも、精神的な面で大きかったように思います。

 

もし今後のキャリアの見直しや転職を考えいる方や、自分と人生ステージが似ている方に、少しでも参考となる部分があれば嬉しいです。

ぜひTwitterでもフィードバック頂けると幸いです!

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この記事を書いた人

OKASAN

IT業界で転職4回
OKASAN

名古屋出身 1987年生まれ 1児のパパ
たった5人の制作会社から従業員1000人以上の上場企業まで、IT業界で4回の転職を行う。2020年より独立・会社設立

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